KJ-monasouken’s diary

昔「モナー総研」と言うスレ紹介ブログやってた人のブログ。いまはTwitterの活動がメイン。

安倍首相の辞任について

しばらく更新していませんでしたが、一応節目として。

いつものとおり、産経新聞に全文が載っています→リンク

「猛暑が続く中、国民の皆さまにはコロナウイルス対策、そして熱中症対策、ダブルの対策に万全を期していただいておりますこと、国や地方自治体からさまざまな行政に対して、自治体のさまざまな要請に対して、ご協力をいただいておりますことに心から感謝申し上げます。

コロナ対応で何回か記者会見やってますけど、安倍首相はいつも感謝の言葉から会見を始めてるんですよね。ニュースでは、カットされるんですけど。

政治においては、最も重要なことは、結果を出すことである、私は政権発足以来そう申し上げ、この7年8カ月、結果を出すために全身全霊を傾けてまいりました。病気と治療を抱え、体力が万全でないという苦痛の中から、大切な政治判断を誤ること、結果を出さないことがあってはなりません。国民の皆さまの負託に自信を持って答えられる状態でなくなる以上、なくなった以上、首相の地位にあり続けるべきではないと判断いたしました。首相の職を辞することといたします。

 現下の最大の課題であるコロナ対応に障害が生じるようなことはできる限り避けなければならない。この1カ月程度その一心でありました。悩みに悩みましたがこの足元において、7月以降の感染拡大が減少傾向へと転じたこと。そして冬を見据えて、実施すべき対応策をとりまとめることができたことから、新体制に移行するのであれば、このタイミングしかないと、判断いたしました

「コロナ対応が現下の最大の過大」と首相自身が言っているように、ここしばらくマスコミの報道はコロナ一色であったにも関わらず、これ以後の質問でコロナ対応に関する質問はほとんどなく、ほとんどが首相の辞任に関する質問に費やされました。これは驚くべきことです。そもそも、この記者たちは何のために集まったのでしょうか。あれほど、「首相はコロナについて国民に説明すべき」とマスコミが言ってきたのは何だったのでしょうか。

唯一、コロナに関する質疑と言えるのはこれだけです。たったこれだけ。

--新型コロナの政府対応で成果を挙げたと思われる点、反省点は

 「まさに、今回のコロナウイルス感染症との戦いはですね、まずは武漢で発生し、武漢の邦人の救出オペレーションからスタートしました。その後は、ダイヤモンド・プリンセス号の問題もあった。それぞれはじめての経験でありました。ですからまさに、今までの知見がない中において、その時々の知見を生かしながら、われわれは最善を尽くしてきたつもりです。マスクについても、さまざまなご批判もいただいたきましたが、マスクの配布を始めることによって、需要と供給の関係が相当、供給もでてきたこともあります。いろんな、ネット等でも価格も大きく変わってきたこともあったと思う。ただ、国民の皆さまから厳しい批判もありました。そうしたものは私も受け止めなければとならないと思う。

各国との比較の中において亡くなった方がおられますが、死者の数、重傷者の数等々においても、諸外国にくらべて何とか低く抑えることもできたと考えている。経済への影響、これは大きな影響があるが、種々の経済対策によって、他の先進国等々と比べれば、何とか押さえることができていると思うが、まだまだそれは不十分な点もあるし、反省すべき点はもちろん、多々あることは申し上げないといけないと思う

質問の方、だいぶ端折ってますけど、実際には「政府の対応が後手後手と言われたが」という悪意を含んだ質問の仕方でした。首相回答にある通り、これだけほかの先進諸国と比較して低い死者数(→リンク)なのに、なんでこんな悪意のある詰め方なのか、よくわかりませんでした。

コロナの話をするなら、こんなピントのずれた質問ではなく、医療支援、ワクチン・治療薬、感染症法分類、あるいはその他の経済的支援など、国民の関心が高く確認すべき情報がいくらでもあったはず。実際、この辺の話は最初に首相から言及があった事柄ばかりなのですから。

時間がなかったのでしょうか?いえ、そんなはずはありません。こんな質疑応答をする時間があったくらいですから。

--今日の会見では、プロンプターを使用していないが、どういう気持ちで会見に臨んだのか

いや、いいです、いいです。あのプロンプターはですね、これは世界でいろんな指導者が使っているものでありまして、私も使って参りましたが、今日は、このギリギリまでですね、これ、原稿が決まってなかったということもあり、私も推敲(すいこう)しておりましたのでこうした形になりました。

首相が「いいです」と言ってるのは、あまりにアホらしい質問なので、事務局が注意しようとしたのを止めたものでしょうか。首相も笑ってましたが、あれは「失笑」というものではないかと。ネットだと、首相の言う通り世界中の政治家が使っている画像が出てくるのですが、なぜか一部の界隈が異常にこだわるアイテムなんですよね。

まあ、とにかく、体調不良を押してわざわざ首相が会見してるのに、プロンプター程度の話が出てくる記者の質問ってどれほど必要なのかな、と。さっきも書いた通り、コロナ対応やアベノミクスの今後など、国民が本当に興味がありそうなことは全然聞いてくれない。これで国民の代表面をするのはやめていただきたい。

率直に言えば、「首相を糾弾して、自分たちが正義であるという絵を作りたい」という嫌らしい意図の方が強く感じられた、というのが感想です。

安倍首相とマスコミの関係については、第一次政権の時からどうも腑に落ちないものを感じていた。

例えばこれ→リンク

別に今に始まったことではなく、マスコミの切り取り報道は昔から。当時は、安倍首相自身もかなり雑というか、若いが故の力みがあったように思うが、、

これも。失言を切り取り、粘着して議論をおかしな方向にもっていく野党の手法も昔から→リンク

厚労相) 若い人たちの雇用形態が、例えば婚姻状況などに強い相関関係を持ち、雇用が安定すれば婚姻率も高まるような状況なので、まず若者に安定した雇用の場を与えていかなければいけない。また、女性あるいは一緒の所帯に住む世帯の家計が、子どもを持つことで厳しい条件になるので、それらを軽減する経済的支援も必要だろう。もう一つは、やはり家庭を営み、子どもを育てることには人生の喜びのようなものがあるという意識の面も若い人たちがとらえることが必要だろう。

特に、今この柳沢厚労相の発言を見ると非常に悔やまれる。「若者に安定した雇用の場」を与えるはずが、その後のリーマンショック民主党政権によるデタラメな政権運営でメチャクチャになってしまいましたからね、、、この時点なら、団塊ジュニア世代がまだ出産適齢期だったが、今はもうそれを超えてしまったので、第3次ベビーブームを起こそうにも、もはや手遅れ。問題意識は正しかったが、政策には反映できなかった。この時点でアベノミクスが本格始動できていたら、日本の人口動態自体が大きく変わっていた可能性も、、、

そうは言うものの、アベノミクスがなければもっとひどい状態だったことも確実なわけで、いろいろ不満もあったが、安倍首相には感謝の念を持っている。 このくらいの時期のワクワク感は、今まで政治・経済を見てきた中で一番だった→リンク

以前、結局消費税を10%まで上げてしまった時期に、一度安倍首相のことは見限ったつもりだったのだが、、、、→リンク

それでも、コロナ対応を欧米諸国よりはるかに少ない被害でこなして、国民一律10万円給付を決めた剛腕を見ると、やはりこの人は間違いなく大宰相であると思う。

まさに「政権投げ出し」と言われるような転落から、難病を抑え込み、自民党の政権復帰から7年8か月の長期政権を続けることが、並みの政治家にできるわけがない。

今は、とにかくお体を労わって回復していただきたい、それだけである。