KJ-monasouken’s diary

昔「モナー総研」と言うスレ紹介ブログやってた人のブログ。いまはTwitterの活動がメイン。

大震災の後で人生について語るということ/最終戦争論/クラウド仕事術/あなたのお金と投資脳の秘密

大震災の後で人生について語るということ

大震災の後で人生について語るということ

思えば、橘氏を含む「海外投資を楽しむ会」が著した「ゴミ投資家」シリーズを読んだことが私が資産運用と人生設計に深い興味を持つきっかけだった。


シニカルな視点でありながら、「では、斜陽の国に住むという所与の条件の中でどうすれば賢く立ちまわれるのか?」と言うしたたかな視点は一貫している。徹底したリアリズムは私にとっては大変好ましいものに映る。


あの大震災には私も非常なショックを受けたが、橘氏にとっても相当なショックだったらしい。リアリスト(と、私は勝手に認識しているが)である橘氏にとっても、震災が突き付けた圧倒的な現実は想定外の事実であったようだ。

(P206)

私はこれまで、自由とは選択肢の数のことだと、繰り返し書いてきました。何らかの予期せぬ不幸に見舞われた時、選択肢のないひとほど苦境に陥ることになる。立ち直れないほどの痛手を被るのは、他に生きる術を持たないからだ、というように。

(中略)

被災地域は高齢化する日本の縮図で、乏しい年金を分け合いながら、農業や漁業を副収入としてみなぎりぎりの生活を送っているようでした。そんな彼らが、配給されるわずかなパンや握り飯に丁重に礼をいい、恨みごとひとつこぼさずに運命を受け入れ、家族や財産や全てのものを失ってもなお互いに助け合い、励ましあっていたのです。


私がこれまで書いてきたことは、この圧倒的な現実の前では単なる絵空事でしかありませんでした。私の理屈では、避難所で不自由な生活を余儀なくされているひとたちは、「選択肢なし」の名札をつけ、匿名のままグループ分けされているだけだったからです。


大震災の後、書きかけの本を中断し、雑誌原稿を断り、連載も延期して、ただ呆然と過ごしていました。そして、あるとき、まるで天啓のように、それはやってきたのです。

私がこれまで語ってきたことが絵空事であるのなら、その絵空事を徹底して突き詰めることでしか、その先に進むことはできないのではないか―

てなわけで、基本的には今までの橘氏の主張(伽藍からバザール。リスクを会社、持ち家に集中することなく、個人の技能等に分散する。)と変わらないものの、震災後の色々な神話が崩壊した世界にあっては確かにふさわしい本だと思う。


吉越式クラウド仕事術

吉越式クラウド仕事術

相変わらずの吉越節。EverNoteGmailの使い方については私も試行錯誤中。

どうでもいいが、私のイニシャルも吉越氏と同じく「KY」なのでKYと言う言葉は大嫌いな言葉なのであるが。

(P212)

私のイニシャルは「KY」だが、これは「空気なんか読むな」の略である。職場で「空気」などいっさい読む必要はない。誰よりも仕事ができれば「空気」など関係ないのである。


自信がない人ほど、仕事ができない人ほど、人を誘いたがり、誘われるとついて行きたがる。会社の中で一匹狼として、生きていく強さを持つべきである。

全くその通り。「KY」なんて言葉をヘラヘラ笑いながら使う連中は、山本七平「『空気』の研究」を読めるだけの知能も持ち合わせてないんだろう。あんな物は論理的思考の敵としか思えない。


最終戦争論 (中公文庫BIBLIO20世紀)

最終戦争論 (中公文庫BIBLIO20世紀)

まあ、面白い。でも、ちょっと神憑りのような・・・。
石原莞爾は天才かもしれないが、相当迷惑な人でもあるよな。昭和天皇が不信感を持つのも止むなしか・・。


あなたのお金と投資脳の秘密―神経経済学入門

あなたのお金と投資脳の秘密―神経経済学入門

行動経済学的な話が主。それを脳神経医学の話と絡めた印象。面白いのだがこういう本が好きな人ならそれほど目新しい話はないかも?


ただ、最後の幸福に関する考察は色々と考えさせる点がある。「自分のお金から最小限の努力で最大限の幸せを引きだすには、小さなことをたくさんと、大きなことを二つ三つ実行すればよい。まず小さなことからやってみよう」

で、その小さな事柄とは。

深呼吸する
テレビを消す
運転しながら成功する
流れに身を任せる
パーティを主催する
大盛況で終わる
誰かを驚かす
学校に戻る
年寄りに冒険は禁物
よいことを緊張
目標に向かう
時間を味方につける
浪費の衝動を封じ込める
自身の幸運を作る
今やる
仲間とつるむ
妻や夫にあえて宣言
ハイテクでチェック
細かく分ける
自分に幸せの高揚感を与える
行うことや存在することは待つことよりよい


・・・まあ、投資で成功するのは、普段の生活で成功するのと意外と変わらないのかも知れない。