KJ-monasouken’s diary

昔「モナー総研」と言うスレ紹介ブログやってた人のブログ。いまはTwitterの活動がメイン。

つげ義春の漫画のような旅・・・とはちょっと違う

ちょっと、休みなので伊豆に行ってきました。試験終わってどこにも行かないのももったいないので、適当に一泊できるところを探したら、まあこの辺が手ごろだろうと。

昔、ダイビングをかじりかけてやめたことがあってその時に何度か来てたのです。

今回は、とりあえず温泉に入ってみようと。

で、ネットで宿だけ予約して、昨日東京駅から踊り子号に乗ろうとしたのですが、行く途中で会社の人に会ってしまった。

別に、挨拶しただけで特に何もしゃべらなかったのですが、いったい何をしてるのかと思われただろうなあ。実家帰るのかと思われてるかも知れん。
それにしても、うちの会社は丸の内にあるのに八重洲口近くで何で会社の人と会うんだろう・・・・(当然、金曜だから向こうは昼休み中、私は休み中なわけですね)


まあそれはさておき。無事東京駅を出発し、伊豆に向かいます。列車の中では前回の記事をなんとなく引きずって、つげ義春の「貧困旅行記」を読んだ。しかし、本当にこの人は世の中から逃避するようなことしか考えてないんだなあ、と改めて思った。まあ、それがいいんだけど。

そうこうしている間に、伊豆についた。海が見えるのが気分がいい。

しかし、宿はあんまり何にも考えず、安いところを選んでしまったので、駅から遠い遠い。しかも天気もあんまりよくないし、自分の雨男ぶりが嫌になりました。着くまでに相当急な坂もあったので、息を切らしながら登った。着いたときには「歩いてきたの?」と少し驚かれた。連絡すれば駅まで迎えに来てくれたはずなのだが、面倒だし、散歩がてら歩くのも良いかと思ったのである。

予約は朝食のみだったので、いったんチェックインしてから外にでた。案の上小雨が降ってきたので、コンビニでビニール傘をかった。私はちゃんとした傘を持ってないので、いつも雨が降ったときにビニール傘を買って済ます。当然、傘はどんどん増えていくはずなのだが、そうでもない。ビニール傘だとみんなあんまり罪悪感もなく持っていくようなので、しばしば消えてなくなったり、自分でも無くしてしまったりする。考えてみれば不憫な存在だ。

それで、街中を色々見て回ったのだが、どうも商店街らしきところに行ってみてもシャッターを下ろしているところが多いし、あいているところも殆ど客が入ってないし、これでやっていけるのかと思った。夕方早い時間とは言え、流石に東京では考えられない閑散ぶりだった。結局、どうも他の店には入りずらく、モスバーガーに入った。まともに営業している雰囲気のある数少ない店だったからだが、わざわざ伊豆に来て、と思った。帰り、土産物屋でエイヒレを買い求め、近くのコンビニでビールを買った。とりあえずこれだけあれば夜も大丈夫だろう。


ホテルに帰り、温泉に入る。単純泉で特に特徴はなし、ただ、浴場全体が古びた感じで、場末感だけは容赦なく感じられた・・・まあ、浴場だけに限った話ではないのだが。24時間掛け流しでいつでも入れるのは有難かったが。

とりあえず、温泉から上がり、ビールを飲んで横になった。疲れもあったのかすぐ眠くなったが、しばらくうとうとしたあと目を覚ました。

もともと、ここにきたのは勉強する意味もあり、分厚い英語の本を持っていってた。

何しろ、元々流行っているようには見えないホテルで、しかも、平日の夜とあって、宿泊客はほとんど居ないように思えた。
流石に孤独感がひしひしと迫り、世を儚む気持ちにもなりかけたが、実はこういう環境は勉強には最適なもので、かなり落ち着いて勉強ができた。
何しろ、パソコンもないし他にやることもほとんどないし・・・

窓から撮った夜景。

で、勉強が一段落したあと、もう一度温泉に入り、寝た。

翌朝。いつになく早く目を覚まし、朝風呂を使う。ただで何度でも入れるので、貧乏性のせいかつい何度も入りたくなる。客が少ないのでのびのび入れる、と言うのもあるが。「他所のホテルはお湯を循環させているので実質スーパー銭湯のようなものだが、うちは本当の掛け流しで〜」みたいなことが書かれてたが、掛け流しがどうとかよりもっと風呂を新しくきれいにしてくれよ、と思った。でもそんなこと言っちゃいけないんだろうな。

NHK朝の連ドラの「芋たこなんきん」を見た。朝の連ドラなんて見るのいつ以来かなあ。

朝食がでるとのことなので、食堂に下りていった。私のほかに家族連れが一組来ており、本当にそれだけしか宿泊客がいないようだった。
食堂にはなぜか舞台のようなものがあり、昔は社員旅行とかで宴会場とかにつかわれたんだろうなー、と言う感じがした。もしかしたら今でも使っているのかも知れないが、どうみても今時そんな会社がそんなにあるとも思えないし。流石にそんなことを従業員に聞くのははばかられた。

ご飯は2杯分ほどあり、小食の私には少々きつい。大体、朝食をまともに取ることすらほとんどないのだ。

ゲームコーナーもあり、お約束のスマートボールもありました。

で、とりあえずホテルを出て、川沿いに歩いた。この辺の風情はなかなか悪くないと思いました。

川沿いに歩いていくと、やがて海に着きます。とりあえず、温泉入れて海が眺められればいいや・・と思ってたので。

夏場はこの辺にも海水浴場があるらしいですが、今は冬なので、本当に閑散としてます。砂浜を歩いてみようかと思ったが、歩きにくいので止めました。

で、これで行きたいところには行きつくしてしまったので、早々に東京に帰ることにしました。

まあ、メジャーな温泉街のはずなんですが、もう町全体が寂れた雰囲気だったので、つげ義春的世界に近いって言えば近い。

今回は、いきなりだったのであれだったけど、昔の文士がやってたみたいに数日逗留して集中して勉強する、ってのも良いかも知れない、とも思いました。だって、娯楽のために作られた街のはずなのに、いまや精神修養にちょうどいいような場所になってるし。多分、日本の温泉街のほとんどがこんな状況なんだろうなあ、と思った。本当に娯楽なら海外行っちゃうだろうし。

まあ、私みたいに人ごみがあんまり好きじゃなくて、ちょっと俗世間から離れたい人には悪くないかもしれませんね。それ以外の人はもっと楽しいところに行ったほうがよいとおもいますが。