KJ-monasouken’s diary

昔「モナー総研」と言うスレ紹介ブログやってた人のブログ。いまはTwitterの活動がメイン。

おまえが若者を語るな!など


おまえが若者を語るな! (角川oneテーマ21 C 154)

おまえが若者を語るな! (角川oneテーマ21 C 154)


以前、こういう記事を書いたこともあるが、「近頃の若い者は云々」とあいまいな根拠で叩く連中が嫌でしょうがない。若い者の一部に問題行動があったとしても、一部の行動を根拠として若者全体に拡張できるわけでもない。例えば、一人の日本人が海外で犯罪を犯したことをもって、「日本人は犯罪集団だ」と思われたらたまったものではあるまい。


ましてや、学校の先生や大学教授など実際に若者に接する機会が多い人たちならともかく、TVや雑誌で得た情報を鵜呑みにしてとくとくと若者論を語られてもなあ、という気がする。誇張があって当たり前の代物だし。また、そういうので取り上げられるのは問題行動を起こした例がほとんどで、基準として適切と思えないし。


正直、私はもう「若者」の枠から外れている人間だと思うが、そういう詰まんないことで溜飲を下げる人間にはなりたくないな、とは思う。実際、ここ最近の新入社員とか見てても、私が新入社員の頃よりよほどしっかりしてるように思うし、「今時の若者は」と言いたがる人はどこまで立派だったのかね、という気がしてならない。経験値の差があるのだから多少頼りなく見えるのは当り前でしょう。少し誕生日が早かっただけの人間がわざわざ威張るほどの話でもない。いわゆる「近頃の若い者は云々」と言うのは自分だけ安全圏にいてものを言っているような感じがしてひどく気に入らない。


この本の作者が私より一回りも年下だということを読んだ後に巻末の作者紹介で知って正直驚きました。20代で本を書けるまできちんと自分の考えが整理できるのは立派だと思います。


少し前にネットでも話題になっていたらしく、極東ブログさんのこんな書評記事が見つかった。

[書評]おまえが若者を語るな!(後藤和智
http://finalvent.cocolog-nifty.com/fareastblog/2008/10/post-ec70.html

よくわからない本だった。賛否以前に、この書籍で何が問題なのかという部分でまったく共感できなかった。というか率直に言うとつまらなかった。ただ、このつまらさは著者の論のつまらなさというより、批判対象とされる部分のつまらなさということだ。巻末に参考書がずらっとリストされているのだが、いくつかの社会学的な分析を除けば、よくここまでつまんない本をきちんと読んで論が書けるものだなという敬服感すらあった。


「批判対象とされる側」がつまんないのはそうかも知れないけど、そのつまんない論者が相当の影響力を持っていたとしたら批判する意味はあると思う。どんなにくだらないオカルトでも、信じてる人がいるなら批判されるべき根拠は十分でしょう。


正直に言うと、私も宮台真司香山リカの本は読んだこともない。この本で槍玉にあがっている論者の中で、私が著作を読んだことがあるのは養老孟司藤原正彦くらいだが、養老孟司は「唯脳論」とかだし、藤原正彦は「心は孤独な数学者」とかなので、この二人が「バカの壁」と「国家の品格」でベストセラー作家になった時は何か違和感があった。そのくらい、私も批判対象のことがよくわかっていないのだが、私にはこの本は面白かった。単なる思い込みで語る論者を否定し、統計的データと論理性を重視する視点が心地よかったからだと思う。


以前紹介した「スローキャリア」と同じ作者の本。根底に流れる思想は同じ。
組織に依存しすぎる人生もそれなりにリスクが高いということだろうか。
でも、タイトルに反して、読んでて元気が出てくる本である。


ロジカル・シンキングの道具箱

ロジカル・シンキングの道具箱

読みやすい本。まあ、MECEとかフレームワークとかこの手の本でよく見る話が多くそれほど目新しい話もないが。
社員研修とかに使うのだろうなと思えるケーススタディが色々載ってる。


差分

差分

読んでて不思議な気分になる。とり・みきの「遠くへいきたい」からマンガ的要素をとっぱらったらこんな感じかも。
2600円なので、買うときはちょっと勇気が要りました。美術出版社ってとこが出してるから、アート系の本というカテゴリに入るのかな。