史実と違い過ぎ!な「歴史小説」(日本史)
良くも悪くも司馬遼太郎大人気。
史実と違い過ぎ!な「歴史小説」
http://academy6.2ch.net/test/read.cgi/history/1215435998/
1 名前:日本@名無史さん[sage] 投稿日:2008/07/07(月) 22:06:38
まじめな歴史小説の体を装いながら
全然、史実と違うじゃねーか、
というのを教えてみろ
2 名前:日本@名無史さん 投稿日:2008/07/07(月) 22:15:49
山本周五郎「樅の木は残った」
3 名前:日本@名無史さん 投稿日:2008/07/07(月) 22:18:33
山田風太郎「俺は不知火」
4 名前:日本@名無史さん 投稿日:2008/07/07(月) 22:21:25
司馬遼太郎「燃えよ剣」
5 名前:日本@名無史さん 投稿日:2008/07/07(月) 22:29:32
遠藤周作「遠い城」
12 名前:日本@名無史さん 投稿日:2008/07/08(火) 22:00:30
中国物だと宮城谷とか史料が少ないのをいいことに捏造しまくりだが、
日本物だとそこまで酷いのはあまり思いつかないな
13 名前:日本@名無史さん[sage] 投稿日:2008/07/09(水) 02:06:40
あいにくと、史実というものを自分で確認できてないからなぁ。
16 名前:日本@名無史さん[sage] 投稿日:2008/07/10(木) 14:33:10
つうか、史実にそわないのは歴史小説とは認められてないのか?
翻って、歴史小説は史実をしっかり踏まえているということ?そんなわけないっしょw学術書でも読んでるつもりか?w
ちょっと話が変わるが、大学受験の問題に、歴史小説を根拠に難癖つけるやつがいるんだとw
そういうのが戦国オタに多くて、結果、入試に戦国はあんまりださないんだそうだ。
34 名前:日本@名無史さん[sage] 投稿日:2008/07/16(水) 18:18:46
天璋院篤姫ってか、小説に魅了されて大奥研究が進んだため
創作した部分が史実が判明したところでおもいっきり外れた。
48 名前:日本@名無史さん 投稿日:2008/08/30(土) 12:09:59
問題なのは「違い過ぎ」な小説を参考文献に歴史を語りたがる馬鹿。
司馬小説はこういった馬鹿の崇拝対象になりやすい。
「義経」「菜の花の沖」「坂の上の雲」などなど。
52 名前:日本@名無史さん 投稿日:2008/08/30(土) 16:31:35
真田太平記はいくら馬鹿でも参考文献にしないから違いすぎても問題ないが、
司馬「関ヶ原」は参考文献になることもあるから問題だ。
53 名前:日本@名無史さん 投稿日:2008/08/30(土) 16:33:37
司馬遼太郎「坂の上の雲」
半藤 一利 「ノモンハンの夏」てか、日露戦争とかノモンハン事件を扱う小説はぶっ飛んだの多いよね
第一次大戦前なのにあれだけやった乃木が愚将で
要塞から出撃したコンドラチェンコが名将とかありえない。
あとマカロフよりロジェストウィンスキーの方が新技術に適用できていた。小説は娯楽であるから面白くするために誇張や脚色があってもいいと思う。
だけどその娯楽小説を史実として認識しろというのは馬鹿の言うセリフ。
司馬小説を歴史事実と捉えた人間が多くいたそうだがどうかしてるとしか思えない。>>48に同意
54 名前:日本@名無史さん[sage] 投稿日:2008/08/30(土) 16:48:09
司馬遼太郎は日の当たらなかった人物を魅力的に描き、
英雄扱いされている人物を引き立て役として描いていた。
だが、作家として有名になりすぎてしまい、それが史実に・・・
55 名前:日本@名無史さん 投稿日:2008/08/30(土) 16:59:18
知られざる人物に光を当てた司馬の功績は認めるが光が強すぎる。
おかげで評価されていた人物の影が濃くなりすぎた。英雄を蹴り落とし、そのギャップを司馬が意図した人物が埋める。
重要なのはそこから歴史的教訓を引き出そうとしたことだ。
これはやってはいけないだろう。架空戦記で現実を語るのは歴史的事実を歪めるだけだ。
でもまあ、この方がロマンはあるよな・・・
信長の三段打ちとか桶狭間とかさ
59 名前:日本@名無史さん[sage] 投稿日:2008/08/30(土) 18:51:56
まあ隆慶一郎や山田風太郎
最近なら荒山徹や宇月原晴明のあたりは最高に面白いが
あれを史実通りと思って読むやつはいないだろう。
着眼点が鋭くて侮れない部分は少なくないけれど。
史実で違い過ぎ!なのに影響多くてどうかなあと思うのは
杉本苑子の『絵島疑獄』。
これから絵島事件扱ったのは
大奥の女の争いだとか
次期将軍争いだとか
幕閣の主導権争いだとか
そういう権力闘争がらみの解釈が横行するようになっちゃった。船橋聖一『絵島生島』だって創作多いし
ぬけぬけ長持ち密会やっちゃうくらいだけれど
大筋は大奥の女の不行跡が取り締まりにあう話だったから
まだ本気にされても問題はないかな。
60 名前:日本@名無史さん[sage] 投稿日:2008/08/30(土) 23:52:35
>58
隆慶一郎はどれかの本で、史料で明らかな部分を脚色することはしないと書いて
いたような気がする。
もっとも、↑に続けて、明らかな史実と史実の間の不明な部分を想像で埋めるの
が…とも書いていたけど。で、このスタンス自体は吉村昭も同じようなことを書いていたはず。
「間」の埋め方は全く違うけど。
66 名前:日本@名無史さん[sage] 投稿日:2008/08/31(日) 20:04:32
歴史小説や歴史ドラマは、読者・視聴者には
「史実ですよ。もちろん作者独自の新発見です。」
と思わせて商売しておいて、いざ何か批判されたら
「これは娯楽作品の創作、真に受ける方が馬鹿」と
逃げが打てるようになっている。いいとこどりの無責任。オカルト番組と一緒ですよ。
67 名前:日本@名無史さん[sage] 投稿日:2008/08/31(日) 20:36:54
そんな商法はさすがにしていないかとw史劇は史実ではないと断言した上で、常識としての歴史知識は史劇で学べる程度で充分だとした海音寺氏は、ここではどうなのかね?
こういう態度こそ歴史小説家が持つべき良心だと思いますが。
68 名前:日本はG8の一員として 投稿日:2008/08/31(日) 21:14:09
>>67俺は四十七人の刺客を書いた池宮彰一郎みたいのがいいと思う。
エンターテイメントになってるし、生きてない奴が生きてたりしてわかりやすい。平家は俺には合わなかったけどね。
>>66
俺も67と同意見だが大奥とか見てると君に同意したくなる。
73 名前:日本@名無史さん[sage] 投稿日:2008/08/31(日) 22:28:41
でも司馬はあれで功績もでかいんだよな。
歴史小説の市場を拡大したり、
一応、優れた独自の考察もあるし。
ただ創作と持論の披露を同時にやってしまったから、
弊害もあるわけでね。だから司馬は完全否定できない。
歴史通ぶるためだけに叩く対象でもない。
74 名前:日本はG8の一員として 投稿日:2008/08/31(日) 22:37:42
>>73
完全同意53から書いてきたけどホントにそうなんだよなぁ。
だから信者も多くて間違いがいつまでたっても修正できないんだよ。きっと俺たち読者も悪いのかも知れないね。
全部じゃないにしろさ。でも自分の知ってることじゃないと読んでるときに脳内で修正できない。
そのまま小説の知識が固定化されてしまうこともある。
読み手に書き手並みの知識を要求するのが理不尽なのもわかる。難しい問題だけどこのスレみたいな所で自分で修正していくしかない。
77 名前:日本@名無史さん[sage] 投稿日:2008/08/31(日) 23:25:43
歴史小説より性質が悪いのは、新人物往来社や学研が出す、
ビジュアル重視の歴史冊子。作家が見てきたかのように史実を脚色したり、台詞をつけたり、心理描写を入れたりするw
78 名前:日本@名無史さん 投稿日:2008/08/31(日) 23:54:10
>>77
ああいうのは子供向けなんだろうな
ゲーム好きなやつとか書いてるんじゃない?
79 名前:日本@名無史さん[sage] 投稿日:2008/09/01(月) 03:48:02
そうそう
司馬史観(笑)もそうだけど、最近は「信長の野望」から歴史に入ってくる奴も多い
80 名前:日本@名無史さん 投稿日:2008/09/01(月) 05:05:14
ゲームから入るのは別に普通でしょ
81 名前:日本@名無史さん[sage] 投稿日:2008/09/01(月) 09:03:48
ゲームから入るのは問題ないけど
ゲームの設定が史実通りと思っているのは困る。
いや困らないけどうざい。
82 名前:日本@名無史さん 投稿日:2008/09/01(月) 10:08:56
>>68池宮はmy小説に都合の悪い説は
「そんなものはフィクションだ!」
で一蹴するのに
長篠合戦の三段撃ちはぬけぬけとやりやがった漢
87 名前:日本@名無史さん[sage] 投稿日:2008/09/02(火) 12:58:09
小説じゃないけど最近の「歴史ミステリー」とか「時空刑事」だとかいった
歴史サスペンスものは断定するのが気に食わない。あと、自分は司馬遼太郎から歴史好きになって人間なんだけど、やっぱり最初
に司馬遼太郎読むとそれが史実って思ってしまう。
でも他の人の小説を読んだり、図書館で郷土史とか調べたりしているうちに「
あぁ、司馬さんは創作の方が多いんだな」っていうのがわかってきた。
結局、成長していけばたいていの人がそこまで司馬小説が史実ではないってわ
かると思うからそこまで心配はいらないと思う。
88 名前:日本@名無史さん 投稿日:2008/09/02(火) 13:38:11
>>87
あなたのような人だったら問題ないよ。
司馬小説が先入観になって史料文献などを完全否定する連中が多いから困る。
井沢元彦とかw
94 名前:日本@名無史さん[sage] 投稿日:2008/09/02(火) 19:08:56
ゲームでも小説でも入り口は何でもいいと思うけどね
司馬遼の小説は面白いし信長の野望も楽しいしw
最初は興味を持つのが大事だからそれより困るのは、ちょっと歴史詳しくなったと勘違いし始める歴史群像や歴史読本程度読んでわかった気になった人達
あと一般図書で売りに出された歴史系の本を読んで鵜呑みにする思考停止な人とか
100 名前:日本@名無史さん[sage] 投稿日:2008/09/02(火) 20:41:55
歴群て10年ぐらい前までは研究者連中が学界の成果をダイジェストしてる感じだったのに
今の執筆陣は作家とか「ライター」?がほとんどだな
101 名前:日本@名無史さん 投稿日:2008/09/02(火) 20:49:16
読者の中心だった若年層に迎合したんだろ
102 名前:日本@名無史さん 投稿日:2008/09/02(火) 22:16:28
文学は文学、歴史は歴史。
昔はそうだったはず。史劇と史実の違いね。
一般層はこの区別がつかなくても仕方ないけど、
物書きでここをちゃんと出来ない人が増えて来たんじゃなかろうか。
121 名前:日本@名無史さん 投稿日:2008/09/08(月) 19:10:24
トンデモ説といっても
聖徳太子ペルシャ人説なんかは
考証ゲーム的な面白さがあって悪くないけど
大奥ネタや幕末ネタは
考証ゲームですらない妄想がまかりとおっているからなあ
125 名前:日本@名無史さん 投稿日:2008/09/08(月) 23:02:24
影武者徳川家康これはみんなの言う、史実と違いすぎる歴史小説なんだけど、なぜかこれは許せるんだよね。
結局のところ、俺は歴史小説は何してもいいと思うんだ。
問題はそこから外に出て、歴史に関する持論を述べる時、空想と現実の区別を自分でもつけられないでいい加減な事をいう童門みたいなのじゃなかろうかね。
あ、小説内で偽書や嘘古記を作って「古書にこういう記録がある」などと書く司馬は論外で。(関ヶ原の布陣を見たメッケルの発言「西軍の勝利だ」は司馬の妄想なのに、今や史実扱いwww
127 名前:日本@名無史さん[sage] 投稿日:2008/09/09(火) 01:28:48
>>125
それはお門違いだろ。
司馬遼太郎の場合、虚実の境目をぼやかすのがたくみというんだと思うよ。
それを見抜けるか否かは読者の質だろ。まえに幕末を扱った博物館に「天堂晋介の展示が無い!」とか
文句いった馬鹿がいるそうだが。童門さんに限らんが、新人物往来社の歴史本で、その分野の専門家と一緒に
二流作家の妄想文を載せるなと言いたい。
152 名前:日本@名無史さん 投稿日:2008/11/29(土) 09:40:31
歴史小説や時代小説はまだフィクションだから
創作が混じっていても許容の範囲だ。
タチ悪いのは歴史ミステリーとかいうやつ。
史実が疑わしいから蓋然性の高い真相を考えるやつはまだマシだが
史実通りで疑わしいところもない事件にいいがかりつけて
ろくな傍証もない矛盾だらけの与太話を持ち出す作品ばかりなのが実態。TVでも時代劇なら嘘でもいいけど
ドキュメンタリーを装った歴史バラエティ番組が最悪。
時代劇よりも嘘ばっかり。
司馬遼太郎とか童門冬二とか、いかにも団塊の管理職がふむふむと読んで膝とか打ってそうですごい嫌だ。
いや、先入観でものを言ってはいけませんが。
司馬遼太郎は面白いから好きだけどね。そもそもが大衆小説家だと考えれば何の問題もない。
五島勉もSF小説家だと考えればまだ許せるでしょ?(・・・・いや、これだと司馬先生に失礼に見えるか・・・自分は五島勉がそんなに嫌いではないのですよ)