KJ-monasouken’s diary

昔「モナー総研」と言うスレ紹介ブログやってた人のブログ。いまはTwitterの活動がメイン。

村上春樹にぶつける490の質問/カラマーゾフの兄弟/アンタッチャブル

とりあえず質問をぶつけられる村上さんと言えば村上春樹だろう。龍やファンドの人にはぶつけづらい。

この本は途中まで読んでどこかに行ってしまっていたのだが、先日部屋を掃除していたら見つかって、ようやく最後まで読むことができた。

ふざけた質問にも真面目な質問にも、時折ユーモアを交えつつも誠実に回答をしている点には好感が持てます。

最後から2番目の質問489で集団読書テキストの「沈黙」を読んだ人とそのお兄さんの話が載っていて、非常に感銘を受けた。

一部だけ抜粋すると安っぽくなりそうなので、できれば立ち読みでもどこかで読んで頂ければありがたいですが。

それに対する村上春樹の回答も良い。

前にも書いたのですが、「沈黙」と言うのは僕にとってはかなり例外的な短編作品です。僕がいつも書く小説とは書き方も雰囲気もずいぶん異なっています。僕がこの作品を書いたのは、僕自身、自分の気持ちをなだめ、癒すためでした。

きっとあなたのお兄さんも、言い訳をしたり、愚痴を言ったりできない性格なのでしょう。だからこそ、僕が書いた物語を読んで静かに感じるところがあったのだと思います。もしそうだったとしたら、僕はとてもありがたく思います。たとえそれが本当に数少ない例であったとしても、この小説を書いてよかったと思います。



レキシントンの幽霊 (文春文庫)

レキシントンの幽霊 (文春文庫)

これを読んで「沈黙」を再び読んで見た。文庫本「レキシントンの幽霊」の2話目に収録されているのだが、どちらかと言うと、というかかなり鬱な話です。何か、リアルな人間の悪意が感じられるというのか。でも、主人公の姿勢に読んだ後で救いのようなものが感じられるのも事実。


カラマーゾフの兄弟3 (光文社古典新訳文庫)

カラマーゾフの兄弟3 (光文社古典新訳文庫)

大学時代、ちょっと文学青年っぽい空気を持った友人が居て、「ドストエフスキーの長編は大体読んだよ、罪と罰カラマーゾフの兄弟、白痴、悪霊・・・」と言う話を聞いて、自分も大学時代になんとか全部読んだ。

就職活動の時期(私の人生の中での最悪期の一つ)にリクルーターとの待ち合わせの目印に「カラマーゾフの兄弟を読んでますので」と言ったことがある。別に奇をてらったわけでもなく、ちょうど読んでる途中だったからであるが。内定した会社(つまり、今勤めてる会社)の面接時にもその話をした記憶がある。

大学院の面接のときもチラリとそんな話がでた。「ドストエフスキーを読むというのは君の年代では珍しいのでは?」と言われたような気がする。まあ、そんなに深い理解をしているわけでもなく単に読んで面白かっただけなのだが。

以前、大学時代についての愚痴っぽい記事を書いたことがあるが、カラマーゾフの兄弟を読み通したことは一つの成果と言えるかも知れない気が最近してきた。だって、また読み直そうとしたけど結構読むの大変だし。
一応、自分も村上春樹が言うところの「カラマーゾフの兄弟読了クラブ」には入れるわけだし、何かあったときにふと読みたくなる物語を知っているというのは、生きてく上で全く役に立たないようでそうでもないのかもしれない。

戦争と平和」「失われた時を求めて」あたりは流石に読めなかった・・・・手もつけてないが。


アンタッチャブル(通常版) [DVD]

アンタッチャブル(通常版) [DVD]

有名すぎるほどの作品。ビール飲みながら見たので、「こいつらは酒のことで殺しあってるのか」と思いながらも、やはり何度見ても面白い。最後の「一杯やるよ」がまた。