KJ-monasouken’s diary

昔「モナー総研」と言うスレ紹介ブログやってた人のブログ。いまはTwitterの活動がメイン。

都知事選の結果

一応結果が出たので、先週の記事の続き

舛添当選は予想通りだが、まさか8時ちょうどに当確が出るとは驚いた。

細川氏が宇都宮氏にも及ばなかったのも、まあ予想通りか。都知事選への姿勢を見る限りは、「細川だけはない」と言うのだけは早いうちから見えたし。


実を言うと、私は出馬直後は「まあ、元首相の都知事と言うのも珍しくていいんじゃないか?」と思ってたのだが、どうも反原発以外何にも考えてないみたいだし、ブレーンも大したのがいないみたいで公約もまとまらないし、正直なんでこの人が首相になれたのだろうと不安になった。


前も書いたけど、とても元首相の出馬とは思えない手際の悪さで、金持ちの陶芸家が突然脱原発に目覚めて出馬したようにしか見えなかった。さっきもツイートしたけど、「都民が3番目くらいしか重視してないエネルギー問題に突っ込んで、しかも少数派の『原発即時ゼロ』にベットした候補者が二人もいたんだから、負けて当然」だったと思う。


さらに、「原発即時ゼロ」を訴えた二人のどちらかに投票しろ、と言われたら、私なら宇都宮氏に投票しただろう。宇都宮氏の方が福祉、雇用問題もマジメにやってくれそうだし、細川氏の短期間で首相を投げた実績は正直マイナスイメージしかない。


投票日近くなると、流石に形勢不利と感じ出したのか、支持者のコメントを必死にリツイートしていたが、それも印象がいいものとは言えなかった。友人の賞賛コメントを見せられてもねえ・・・。


ワンイシューで選挙しようとするなら、そのイシューを主張するのに説得力が必要だと思う。一応、小泉純一郎郵政選挙はそれがあった(彼自身が、郵政問題に深くコミットしていた点において)。


今回の原発即時ゼロの主張は、都民の大多数において急進的にすぎたと思うし、むしろマスコミが無理やり争点にしている雰囲気があった。細川氏が敗戦の弁を「脱原発を争点にさせない力があった」と最後まで言っていたのはあまりに都民の声に鈍感にすぎるだろう。大多数の都民は、「原発はなくした方がいいと思うけど、それで生活が苦しくなるのは困るし、本音を言えば雇用とか福祉にもっと力を注いでほしいし・・・」ぐらいの感じなのではなかろうか。


何百年に一度の大震災が来るまではとりあえずきちんと稼働して電力供給してくれた原発より、不景気で職を失うリスクや十分な福祉が受けられない心配の方が、目に見える危険なのだから、そちらを優先するのは、親譲りの資産がそれほどあるわけでもない普通の都民にとっては自然な選択だろう。ましてや、安倍首相は経済政策に関してはまずまず上手くやっているので、それを否定するような言動をされても・・・と言うことだと思う。


もし、何かの力があるとしたら、むしろ「原発を無理やり争点にしようとする力」の方が強く感じられた。細川氏がいなかったら、おそらく争点に全く上がってなかったと思う。事実、猪瀬氏が当選した都知事選ではそこまで争点になってなかった。宇都宮氏は前回も出馬していたはずなのだが・・・。


それにつけても情けないのは民主党だ。最初は舛添支援の方向で動いていたのに、細川氏が小泉氏と組んで出馬を決めるや否や細川支援に鞍替え。おそらく、民主党は「小泉マジック」に何回もやられたというトラウマがあるのだろう。そのあと、自分たちがなぜ政権が取れて、なぜ政権を失ったかを真摯に分析せず、毎回毎回風頼みの選挙をやっているとしか思えない。そうでなければあんなにあっさり反原発以外何もない細川氏に鞍替えするとは思えない。
「あの小泉純一郎が味方に付いてるんだから今回はこちらに風が吹くぞ」と言う安易な考えがあったように思えてならない。


大部分の都民には小泉マジックのタネが見えてきて白けてきてるのに、唯一騙されてるカモが民主党だった、と言うことかも知れない。


どちらにしても、風頼みのわけのわからないワンイシューの選挙活動が否定されることはよいことだと思うので、その意味では今回の都知事選も意味があったと思う。