KJ-monasouken’s diary

昔「モナー総研」と言うスレ紹介ブログやってた人のブログ。いまはTwitterの活動がメイン。

「混迷する政治のコスト」


本日の日経の「大機小機」の「混迷する政治のコスト」がここしばらく書いてきた話と被るので、備忘のために書き写しておく。


「大機小機」は書く人によってピンキリですけどね・・・・今日は「与次郎」と言う人らしい。


まさかそんなことにはならないだろうと思っていたが、日銀総裁空席は現実となった。戦後初の総裁空席を生み出した民主党の議論は目を覆わんばかりの論理不在だ。


財務省出身者はだめ、と言うが、財務省・大蔵省出身で中央銀行総裁を務めた人は世界中に過去たくさんいた。今もいる。
金利で高齢者をいじめた人だからだめ、と言うが、それならばあの経済停滞の下で金利を上げれば良かったとでも言うのか。いつから民主党は「逆噴射の経済学」に頼ってまで大衆迎合する政党になったのか。低金利政策を推進したからだめというなら、日銀理事として事務方の中枢にあった白川方明氏の方はなぜOKなのか。支離滅裂ではないか。


ガソリンの暫定税率問題でも迷走ぶりは一線を越えている。時代の役割を終えた道路特定財源から卒業して一般財源化することは、小泉純一郎内閣の時代にも実現し得なかった正しい道である。せっかく正しい選択肢を示しながら、なぜ暫定税率について、へりくつをこねて混乱を生み出すのか。


民主党は基礎年金につき「税方式」を提案している。その場合に必要となる追加財源15兆円を消費税率に換算すれば6%に相当する。これほどの税財源を要する政策を提案しながら、他方で大減税も提案しているのである。


しかも国際的に地球温暖化との関連で環境税が議論されている中で、ガソリン税の引き下げを提唱するとはどういうことなのか。暫定税率道路特定財源と一心同体だからなどと言うのは木を見て森を見ない議論だ。税を下げる、ガソリンが安くなる、と言えば大衆受けはするだろうが、責任ある政党の言うべきことではない。


日本にも二大政党制が根付き、互いに政策を競う時代が来ればよい、などと言う期待は幻想にすぎなかったのか。


財政再建社会保障の将来像は文字通り政治のリーダーシップを必要とするから、政治の混迷により直接的な影響を受けざるを得ない。グローバル化した世界においては経済連携協定(EPA),温暖化対策、知的財産権など何をとっても一国としての大きな方針が重要な役割を果たす。政治が混迷する国は、パイロット不在で乱気流に突入する飛行機のようなものである。


そのコストは「失われた10年」では済まなくなるかも知れない。

日銀総裁選任については、すでに書いたとおりなので多くは繰り返さない。

日銀のゼロ金利政策解除後の金融政策 Part19


統帥権干犯問題について(日本近代史)


「低金利で高齢者をいじめるのがダメ」と言うのは、裏返せば「金利を上げて企業の設備投資意欲や若いファミリーの住宅購入意欲をそぎ、現時点で蓄えもできて年金生活している高齢者に金利生活を謳歌させなさい」と言うことではないのだろうか。確かに選挙には有効そうな政策スタンスだが、長期的に見て日本の経済成長にプラスとはとても思えない。今の日本は政府が最大の債務者だから、金利を下げるのはバラマキにつながると言いたい?でも政府を金利負担でいじめても「増税」と言う形で最終的に国民に負担が転嫁されるだけでは・・・バラマキをやめさせたいにしても、他の手段を考えた方がいいんじゃないだろうか。


世の中には官僚を叩けば満足、と言う人が少なからずいるようで、財務省出身者が日銀総裁に就任するのも天下りとか考える人もいらっしゃるのかもしれないけど・・・・でも日銀って意味不明な特殊法人とは訳が違うし、日銀総裁って名誉職じゃないし。知識経験のある人をもってくるのはそんなに不適切な話なのか?前も言ったとおり、財務省出身者でない人も否決してるし・・・・


あと、百歩譲って政争的視点からある程度のことは多めに見るとしても、例えば「たしかな野党」共産党は予算審議の拒否とかはしてないようなのですね。
直ちに予算審議を 共産党、参院野党会談で提起

国会審議の空転が続いた十一日、参院野党国対委員長会談が開かれ、日本共産党井上哲士参院国会対策委員長民主党に対し、十二日から予算委員会で審議入りするよう強く求めました。

変な揚げ足取りとかもしてないし、こういう点については私は日本共産党に好印象を持っていたりもします。


民主党の主張は福田首相ならずとも「訳がわからない」と言いたくなるようなものだと思う。まさか政権交代を視野に入れる党が中学レベルの経済理論を無視するなんて・・・・。正直、責任を負わない野党ポジションを利用して政府を攻撃する快感に酔いしれているように見える。本気で政権を狙う政党がとるべき手段だろうか。(まー、自民党が下野してたらおんなじようなことをしない保証はどこにもないが・・・・)


結局、二大政党ができたことは国民にとって何のプラスにもなってないことだけは確実なようですね。アメリカも2大政党だけど、ここまでにっちもさっちもいかないことはないらしい。最終的には「国益」を重視してある程度のところで結論が出るということのようです。国益よりも党益、省益を優先するのは日本の政府関係者の悪弊ということなのか。


これも再掲。


日本軍における陸軍と海軍の対立を語るスレ(軍事)

4 名前:名無し三等兵[sage] 投稿日:2006/03/03(金) 00:18:54 ID:???
「日本軍は陸軍と海軍が争い、その間にアメリカと戦争をしていた」という皮肉が

あるほど、激しく対立していた。

戦争末期に中国戦線で初の共同作戦が行われたが、遅すぎた。


後、どうも、日本人には小選挙区制は向いてないんじゃないか、と思うことがある。こないだの郵政解散の後の衆院選も、民主が躍進した参院選も、ひどく狭いテーマで一方向に振れすぎる感じがある。衆院選で自民があれだけ勝ったのも、参院選で民主が勝ったのも、正直極端すぎる。わずか2年程度で党の本質がそんなに変わるはずがないのに。勢い、地道な政策論争より、パフォーマンスとか見栄えの良さに意識が振り向けられることになるわけで、政治のレベルの劣化にしかつながってないんじゃないか・・・・?と思うのだが、いかがか。